輪島へ支援

2024年2月22日

名古屋に滞在していた時に、ラジオを聴いていたら、輪島塗りの被害を逃れた工芸品が三越で展示されているというニュースが流れてきました。

それを聞いた瞬間に思ったのは、それを買うことで支援しようと言うことでした。被災地に対しては、義援金、カンパ、寄付といろいろな形がある様ですが、私にはどれもが直接被災した人たちに届いていないような気がしていつも躊躇していました。

そのニュースは私にはまさに私にとっての願ってもないものでした。能登沖地震への唯一の支援の方法のように思えたのです。

その日に始まって一週間、名古屋の三越デパートの支援で催されることになった輪島塗の展示即売会に出品されていたものは、どれをとっても日本の工芸技術の質の高さを堪能できるものでした。普段はあまり目にすることができない正真正銘の高価な輪島塗が四十種類ほど展示されていたのです。そのどれもが息を止めて見入ってしまうものばかりでした。

作家さんたちがそこに居合わせ、ご自身の作品について語ってくださるのですから、最高の贅沢で、私はトチの木で作られ、漆で処理された直径二十センチほどのお皿を五枚セットで買い求めました。作られた方が今目の前にいて、そのお皿のできるプロセスをお話ししてくださいました。

我が家には大きなトチの木があります。ドイツに持ち帰って、5人の孫に一枚ずつプレゼントするつもりです。

高い買い物をしたと言われるかもしれませんが、その時支払った金額が次の作品のために使われると考えたら、とても満たされた気持ちになりました。

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