失業する翻訳家たちと失業しない翻訳家

2023年3月31日

最近のAIの翻訳は目まぐるしく進化していて、翻訳家という職業がAIに乗っっとられるのは時間の問題の様な気がします。

先日友人のお子さんの結婚式に招かれた時に、記念にということで、参列者全員が小さな文章をしたためたのですが、私は日本語で書いてほしいということで、日本語で書きました。すると隣にいた新郎の友人がすぐにスマートフォンでスキャンしてドイツ語に翻訳したのです。

私が知っているコンピューターの翻訳は読んでもわからない様なものでしたから、そんなつもりで出来上がったドイツ語の翻訳を読んで、正直肝っ玉が潰れる思いでした。点数で言うと95点は確実です。ちょっとしたニュワンスだけが言葉足らずなだけで、かつてのコンピューターの翻訳とは比べ物にならない、完璧に近い翻訳に、嬉しかったり悲しかったりでした。

 

昔は機械が人間の仕事を奪っていったのですが、今は知的な仕事がターゲットになっていて、弁護士、医者がもうしばらくすると人間の手からAIに移行しそうです。

もちろAIが超えられないような能力の持ち主もいますが、そう言う人はほとんど氷山の一角の様なものですから、大部分の人が職を失うことになってしまいます。

最近のAIは小説も書くし、絵も描くし、音楽も作るとし随分な多才ぶりを発揮しています。小説は読んで面白いそうです。絵も上手に描けているしと末恐ろしいことばかりなのですが、基本的には「上手」という点ばかりが強調されているので、ある意味ではしばらくすると飽きてしまうかもしれないとは思っています。

通訳なんてAIで済んでしまうので、そろそろ人間のする仕事ではなくなってしまいます。

 

一時中断していた普遍人間学の翻訳を最近また始めました。

今までの自分でした分の翻訳を読んでみて、自分のも他の先生方のも、これはそのうちAIがやる様になるものだと思ったことがきっかけで、奮起して、「行間から読み解く翻訳」が必要な気がしたので、「行間から読み解く普遍人間学」と題して作業を始めました。

私にはこの方がずつとらくで、今までのような逐語訳では、ドイツと日本の文化の違いを無視しなければならず、苦しかったのですが、言葉ではない行間なので言葉尻に囚われないで済むので、伸び伸びと翻訳できて、「読める日本語」にいくらか近づける様な気がしています。そしてこれは絶対にAIができない翻訳技術だと自負しています。

 

 

 

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