シュタイナーの教育に関する本

2023年11月25日

なんでもいいのですが、例えば英語を勉強するときに、基本の教科書以外にたくさん参考書を買う人と、一冊くらいは買うことはあるかもしれないが基本は教科書で済ますという人がいるようです。

たくさん参考書を持っているとは言っても、その殆どが初めの10ページくらいまでしかやっていなかったりすることもあります。それでは全く本末転倒で、教科書をじっくり二回なり三回と繰り返し読んだほうが力がつくように思うのです。

日本は教育が早くから社会に浸透していた国です。江戸時代の寺子屋は今見ても日本の底力を形成した立役者と見ていいものです。教育制度も明治に入ってすぐに機能し、文盲はほとんどいない国として有名でした。最近の教育に見られる現象は塾です。塾文化の国なのです。それだけでなく塾の先生の方が学校の先生より教え方が上手だということをよく耳にします。

だったら親御さんは子どもを、学校を辞めさせて塾に移せばいいのではないかと思ったりしますが、子どもには義務教育と枠が課せられていますから、とりあえずは学校に通わせているという状況です。しかし塾文化と並行して、さまざまな理由から登校拒否の人数が増えているのは、教育が見直されなければならないという警告だと受け止めていますが、教育制度は一向にそれに対応することなく旧態依然のまま健在です。教育に携わる人たちには本質を全うしてほしいと願うのですが、教育の周辺を見ると、お節介としか言いようのないものが多すぎて、教育は本質からますます遠のいている様です。

参考書の話に戻しますと、参考書は惑星の周りを回っている衛星の様なものと思っています。一つの惑星に何百、いや何千という衛星が所狭しと回っている姿を想像してみてください。なんとも滑稽な姿です。しかしこれが今の参考書社会の現実と言っていいと思います。

シュタイナー教育にも御多分に洩れず驚くほどの量の参考書があります。それを読むとシュタイナー教育が見えてくるという宣伝文句にたくさんの人が手にしている様です。それなのにシュタイナー教育、学校そのものが日本に定着しないのはどうしてなのでしょうか。

もう二十五年も前の話なのですが、今でも似た様な状況だと思うので書きますが、私がスペインのマドリッドで講演した時の話です。その時すでにスペインにはマドリッドにシュタイナー学校がありました。スペインで唯一のシュタイナー学校でした。大きな建物が裕福な家庭から寄付され、それに付属していた17ヘクタールの土地も一緒に寄付されて作られたものです。その時にスペインにはシュタイナーの翻訳が一つか二つあるだけで、参考書の様なものはありませんでした。基本をしっかり読んで力をつけていたのです。その時にすでに日本にはシュタイナー教育に関連する本は発行部数でいうと100万部をはるかに超えていて、驚くべき量の本が読まれていたのです。しかし、まだシュタイナー教育も学校は日本地に定着していませんでした。

今でもシュタイナー教育の参考書は増え続けています。私に個人的に寄贈された本だけでも大変な数になっています。出版社から書いてほしいというお誘いもありますが乗り気ではないのでお断りしています。今すでにある何百冊という参考書でも多すぎると思っているので、それに一冊加えて何になるのかと思ってしまうのです。

参考書は売れ行きの良いものですから経済的意味合いは大きいのでしょうが、実際の教育にはあまり寄与していないと見ていい様です。参考書の売上の何%でも良いのてすが、学校運動に寄付することを出版社には考えていただきたいと思っています。

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