笑う角には福来たる

2021年1月10日

どんな時も笑っていたいと思うのですが、なかなかそうはいかないもので、腹を立てたりしてしまいます。

最近はそれでも少しは回数が減ったのではないかと思います。思えば若い時にはもっと腹を立てていたようです。

心にはなぜ腹を立てるようなものが生まれるのでしょう。心はもっと穏やかなものが似合うのではないかと思うのですが、外を吹く風で波風が立ってしまうようです。

 

腹を立てると体に悪いと言いますが、本当です。怒こった後は食事がまずいです。味覚が働いていないようで、食べたものの味が全然わかりません。味覚自体は、おそらく正常に機能しているのでしょうから、味と言うのは味覚だけで味わうのでは無く、心にまで来て初めて味となるものなのかもしれません。脳生理学者だったら脳神経で説明するのでしょう。

心が穏やかな時の味わいは格別で、何を食べても「今まで食べたことがない」などと言いながら食が進みます。腹の空き具合と言うよりも、心の落ち着き次第で食欲が決まるのかもしれません。料理を作る時も同じで、穏やかな時には穏やかな味に仕上がります。怒っている時は、硬い角張った味がすると思います。

一人で笑っている人の姿は、独り言を言っている人以上に薄気味が悪いものです。笑えばいいと言うものではないようです。それに作り笑いというのも体に悪そうです。大昔の話ですが、友人が大手のデパートに就職して一年目、毎朝「いらっしゃいませ」と入り口に立って作り笑いをしながら丸々一年を過ごしたら、自律神経失調症になって入院してしまいました。すぐに良くなったものの、笑うというのを職業にするのも大変なものだとその時つくづく思いました。お笑いの芸人さんたちというのは相当特殊な神経の持ち主なのでしょうか。

何人かと一緒に心から笑えたら、心は和んで、緩んで、心だけで無く体も元気になります。怒っている時は体が冷えますが、笑っている時は体が温まっています。一緒に笑える仲間というのは、なんでもいえる仲間と同じくらい大切にしたい人たちです。

ドイツで生活していると、ドイツ人は日本人ほど笑わないかもしれないという印象を持ちます。真面目な人たちで、考えるのが好きなので、ことが起こる前から心配をします。そのため笑うよりも心配が優先してしまうのでしょうか。私は笑ったぶん人生で得をしたような気分になるのよく笑うのですが、ドイツ人には分かってもらえそうにない感覚なのでしょうか。

ある時関西で、結婚前のお嬢さんに「お相手さんは関東の人ではダメですか」と聞いたら、即答で「ダメです」と帰ってきました。なぜですかと聞いたら「笑うところが違うと思うから」という返事でした。その時、「そうか、笑うところが違う人と一緒にいたら、人生が変わってしまうかもしれない」と、関西と関東のちがいを痛感した覚えがあります。

 

皆さん、どうぞ今年もたくさん笑って、なんでも美味しく食べて、明るく、楽しくお過ごしください。

 

 

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