南京豆を食べながら

2021年3月24日

先日三十代の人と話していて、「南京豆を殻をむきながらぼりぼり食べるのが好きでね・・」と言ったら、「南京豆ってどんな豆ですか」と聞き返されてしまいました。落花生でもまだ通じなくて、ピーナッツでようやく会話が成立しました。

今年初めて、節分の時に東北地方では南京豆をまくことを知りました。腰を抜かすくらいびっくりしました。東京ではもっぱら大豆でしたから、南京豆が宙を舞っているのを想像したら鬼もですが福も一緒にどこかに消えてしまいました。

ピーナッツバターだけは南京豆バターとは言わないようです。名前を変えたら売れ行きが良くなるかも・・。オランダを旅行したときにたくさんピーナッツバターがスーパーにならなでいたのでお店の人に尋ねたら、昔インドネシアがオランダの植民地だった時からの伝統だと言っていました。インドネシアから沢山ピーナッツが運ばれてきたのだそうです。オランダのすぐ隣のベルギーという国はフライトポテトを主食のように食べまくります。大きな丼に山盛りのフライとポテトが300円くらいで、しかも揚げたてのホカホカが食べられるので至る所にテイクアウトのフライトポテト屋さんがあり、どこで食べても美味しいので、どの店も繁盛しています。角を曲がると一軒という感じでフライとポテト屋さんがあるほどで、日本で言うとさながら昭和の時代のたばこ屋さんという感じです。ポテトを揚げるのに使われるのがピーナッツオイルです。安価でカラッと揚がるということらしいのですが、昔からお隣のオランダから安く譲ってもらっていたのかもしれません。

ドイツで食べられる南京豆は、アメリカ産、エジプト産、イラン産、イスラエル産、中国産ですが、食べてみると少しずつ味が違います。もちろん好みなのでしょうが私の口に合うのはエジプト産の南京豆で、甘みがあって、しかも後味に嫌味がなく病みつきになっています。ちなみに原産地は南米だそうです。

日本では最近中国産が幅を利かせていますが、買うたびに失望でしたので味は保証しませんし、ススメもしません。日本産だとほとんどが千葉と茨城のものでしたが、ある日、大船の街の路上で神奈川県の秦野の南京豆を偶然に買って食べた時のおいしかったことは今でも忘れられません。南京豆といえば千葉しか頭になかった時なので、秦野でなんで南京豆を作るんだと半信半疑て食べたところに絶妙の南京豆の味だったのです。

 

追伸

私が食べるのはもっぱら殻付きの南京豆です。

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